活用事例
見落とされがちな災害時の音声通信手段の備えは充分ですか?
BCP対策にもWidefone
被災時に通信手段が使えず困った経験があるのではないでしょうか。
通信手段のBCP(business continuity plan、事業継続計画)対策も、事前に検討しておく必要があります。
BCPとは、企業が災害などの緊急事態が発生したときに、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、事業継続や早期復旧を可能とするために、平常時から取り決めておく計画のことです。内閣府では、2005年に事業継続ガイドラインを策定し、災害時の事業継続に対する取り組みを促進していましたが、2011年の東日本大震災をきっかけにその重要性が広く認識されました。
企業がおこなうBCP対策として以下のようなものが想定されます。
- 生産拠点の損壊に対応できる備蓄の確保
- 物流など代替手段の確立
- データの保管やバックアップ手段の構築
- 従業員の安否が確認できるシステムの導入
そこで、見落とされがちなのが「通信手段の確保」です。
東日本大震災にみる通信障害
総務省の調査(※1)によると、東日本大震災の当日に通信手段を利用しようとした人の中で、最もつながりにくかったのが、携帯電話の音声で65.4%、次いで固定電話が55.1%となっています。
(※1)出典:平成24年版 情報通信白書(総務省)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc131230.html
これは、地震や津波の影響で基地局や中継局に甚大な被害が発生したことが原因として挙げられます。(※2)通信事業者各社は、移動基地局者の配備や衛星利用の臨時基地局の設置、移動電源車の配備など、被災した通信インフラの復旧を積極的に行ったものの、インフラが完全復旧するには2か月以上の期間がかかっています。(※3)
(※2)出典:平成24年版 情報通信白書(総務省)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h23/html/nc111100.html
(※3)出典:東日本大震災における通信の被災・輻輳状況、復旧等に関する取組状況(総務省)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000113480.pdf
災害時の音声通信障害の原因
通信障害は上記のような災害に起因する、基地局や中継局への甚大な損害が原因となるもの以外にも考慮しなくてはならないことがあります。
携帯電話端末からの電波と電話網(交換局)をつなぐ役割を果たすのが基地局ですが、この基地局がカバーできる範囲(セル)には対応できるアクセス量に上限があります。その上限を超えた場合にはアクセスが却下され(携帯電話端末でビジートーンが鳴る状態)、通話することができなくなります。
通信障害の原因には基地局の機材の損害という直接的なものだけではなく、アクセス集中による輻輳も挙げられます。東日本大震災では、携帯電話のアクセスが許容量を大幅に上回ったため、音声通話に対して最大70%~95%の通信規制が実施されました。
このように、災害時における通信障害は直接的な被害を受けた地域に限らず発生する可能性が高いものと考えられます。災害発生時には通信障害発生の確率が高いという点において、BCP対策の一つとして「音声通信手段の確保」の重要性があると考えられます。
日常的に起こる通信障害にも備えが必要
音声通信の障害が起きるきっかけは、災害に限ったことではありません。
2022年7月には3091万人以上の利用者に影響が出たとされるKDDIの大規模な通信障害がありました。原因はメンテナンス作業時の設定ミスという人的なものでした。またその年の12月には大雪の影響を受け大規模な通信障害が発生したキャリアや地域があります。2021年10月にはNTTドコモで音声通話の利用者約460万人に影響が出た障害が起きています。この原因はサーバーの不具合でした。
このように、音声通信の障害は日常的に発生する可能性があるものです。
BCP対策の一つとして音声通信手段の確保の重要性については前項で紹介しましたが、災害時に限らず、日常で起こりえるリスク対策として、代替通信手段の確保は重要と言えるでしょう。
さて、ここからはWidefoneがBCP対策や通信障害時のリスクヘッジ手段としてお勧めである理由をご紹介したいのですが、その前にもっとも重要なポイント「クラウドPBX」の特徴をお伝えします。
クラウドPBXが通信障害に強い理由
PBXとは事業所の構内に設置され、事業所内にある多数の電話機(内線)と外部との通話回線(外線)を収容し、内線どうし、あるいは内線と外線との接続を担う機器のことです。
※PBX=Private Branch Exchange(私設(または構内)電話交換機)
従来型のPBXの場合は、通信経路として通信キャリアのネットワークを利用しているため、基地局や中継局の被災もありますし、事業所内に設置されているPBXの被災についても通信障害のリスクがあります。しかし、クラウドで提供しているPBXサービスの場合にはそのようなリスクはありません。
加えて、「IP電話」を利用することも災害リスク低減のための要素の一つです。
IP電話とは、従来のアナログ信号による音声通信ではなく、インターネットを使った電話サービスです。音声がパケットと呼ばれる小さな単位で送信され、インターネットがつながっている様々な経路を経由して送られるため、災害や通信障害発生時でも、自宅や公衆Wi-Fi等の環境があれば通話ができるので、緊急時の予備通信手段として注目されているのです。
Widefoneは、全国共通の050番号(IP電話)とクラウドPBXサービスが一度に契約ができるサービスです。フルクラウド基盤のサービスをIP電話番号とともに提供している点において、災害時のバックアップ手段としてWidefoneの活用をご提案しています。
災害時の音声通信手段の確保にWidefoneをお勧めする4つの理由
Widefoneは、BCP対策だけではなく、普段使用中の携帯電話キャリアの大規模通信障害に備え、自宅や公衆Wi-Fi等の環境下でも通話ができる、バックアップ用の通話手段としての活用をご提案しています。
1. 大手通信キャリアの障害時に使える
Widefoneは普段使用中の携帯電話キャリアの大規模通信障害に備え、自宅や公衆Wi-Fi等の環境下でも通話ができる、バックアップ用の通話手段に適しています。
2. 端末の新規購入が不要
Widefoneは、お手持ちのスマートフォンにアプリをインストールしてご使用いただけるので、新たな端末の購入は不要です。
3. 日常的も使える
1台のスマホで通常の電話番号と別に、電話番号が持てるので、1台のスマホで私用と業務用の番号を使い分けることができます。この業務用の番号を日常的に使いながら、災害や障害時のバックアップの手段として活用できます。
4. 通話料がかからない
災害や障害時専用の手段として契約をしておく場合には、通話をしない期間にはもちろん通話料がかかりません。業務用として日常的にも使う場合でも、Widefoneどうし、無料通話対象IP電話番号宛への通話は無料です。
<表:災害時の音声通信手段の比較>
IP無線機 | 衛星電話 | Widefone | |
---|---|---|---|
通信障害時に使える | △ | 〇 | 〇 |
端末の新規購入が不要 | × | × | 〇 |
日常的にも使える | △ | △ | 〇 |
通話料がかからない | × | × | 〇 |
- IP無線機・・・携帯電話の回線を使用して通信をおこなうサービスです
- 衛星電話・・・通信用人工衛星を直接経由して、音声やデータ通信をおこなうサービスです
日常使いが災害時のバックアップにつながる
このように、災害時のバックアップ手段の一つとしてWidefoneの活用をご紹介しましたが、ポイントは「日常的に使える」という点にもあります。
例えば、従業員に付与している法人スマホにアプリをインストールして、WidefoneのIP電話番号を災害用のバックアップ手段として温存する、というのはシンプルな活用方法です。
あるいはこれを機に法人スマホを廃止し、従業員の個人スマホにアプリをインストールして、WidefoneのIP電話番号を会社の電話番号として使用しながら、いざという時のバックアップとしても使うことができます。法人スマホを廃止することで従業員は「スマホの2台持ち」から解放されますし、企業としてはスマートフォンにかかる固定費の負担から解放されます。
いずれの使い方でも、「場所を選ばず法人番号から発着信できる」ことで、テレワークやハイブリッドワークへの対応ができます。
日常使いが災害時のバックアップにもつながる。
便利なWidefoneの活用をぜひご検討ください。
※機能や価格は公開日時点の情報です
※価格は税抜表示です