ビジネスフォンとは?仕組み・家庭用電話との違い・導入費用をわかりやすく解説
公開日:2023/04/17 更新日:2026/08/31
公開日:2023/04/17
更新日:2026/08/31
ビジネスフォンは、オフィスや店舗など複数人で電話対応を行う企業で広く利用されています。代表番号への着信を複数の電話機で受けるほか、内線で社員同士が通話したり、受けた電話を担当者へ保留・転送したりと、法人の電話対応に必要な機能を備えています。
また、会社で利用する電話には、従来型のビジネスフォンだけでなく、主装置(PBX、構内交換機とも呼ばれます)や専用電話機を設置せずに利用できる「クラウド型ビジネスフォン(クラウドPBX)」という選択肢もあります。
この記事では、ビジネスフォンの仕組みや家庭用電話との違い、主な機能、導入費用をわかりやすく解説します。従来型とクラウド型の違いや、自社に合った選び方も紹介します。
【ビジネスフォンとは?】
ビジネスフォンとは、会社の代表電話を複数の電話機で受けたり、
内線・保留・転送などを利用したりできる法人向けの電話システムです。
一般的なビジネスフォンは、電話を制御する「主装置(PBX)」と
複数の専用電話機を組み合わせて使用します。家庭用電話とは異なり、
複数の社員が同じ会社番号を使って電話対応できることが大きな特徴です。
ビジネスフォンとは
「ビジネスフォン」は、会社やお店で使う電話システムの総称です。「ビジネスホン」と表記されることもあり、オフィス用電話機やビジネス電話といった呼ばれ方をする場合もあります。
一般的には、主装置と複数の専用電話機を組み合わせ、1つの代表番号を全員で共有しながら電話対応を行う仕組みを指します。
まずは、家庭用電話との違いと、一般的なビジネスフォンの仕組みを見ていきましょう。
ビジネスフォンと家庭用電話の違い
ビジネスフォンと家庭用電話の大きな違いは、複数人での電話対応を前提としているかどうかです。
家庭用電話は基本的に一つの電話番号を家庭内で利用するためのものですが、ビジネスフォンでは会社の代表番号を複数の電話機で共有できます。
たとえば、1人が外部と通話している間に別の着信があった場合でも、ビジネスフォンなら別の電話機で対応できます。主な違いをまとめると、以下のとおりです。なお、ここでのビジネスフォンは従来型(主装置設置型)を指します
| 比較項目 | 家庭用電話 | ビジネスフォン(主装置設置型) |
|---|---|---|
| 主な用途 | 家庭 | オフィス・店舗など |
| 複数人での利用 | 基本的に1台で利用 | 複数人での利用を想定 |
| 複数の同時通話 | 基本的に不可 | 可能 |
| 内線通話 | 基本的に不可 | 可能 |
| 保留・転送 | 機能が限定的 | 可能 |
| 主装置 | 不要 | 必要 |
ビジネスフォンの仕組み
一般的なビジネスフォンは、「主装置(規模の大きい構内交換機はPBXと呼ばれます)」と「専用電話機」を組み合わせて使用します。主装置が外部からの着信や発信、内線などを制御し、接続された複数の電話機へ電話を振り分ける仕組みです。
主装置
主装置は、外部からの電話や社内の内線を制御する、ビジネスフォンの中心となる機器です。
主に次のような役割があり、利用する電話機の台数や必要な機能などに応じて、対応する主装置を選びます。
- 着信の振り分け:会社の代表番号にかかってきた電話を、複数の電話機へ振り分ける
- 発信の制御:複数の電話機から会社の電話回線を使って発信する
- 内線通話:社員同士を内線番号でつなぐ
- 保留・転送:受けた電話を保留し、別の電話機や担当者へ取次ぐ
専用電話機
専用電話機は、主装置に接続して使用する、ビジネスフォン用の電話機です。
一般的な家庭用電話と比べてボタンが多く、主に次のような操作を行えます。
- 内線通話:内線番号を使って社員同士で通話する
- 保留:通話中の電話を一時的に保留する
- 転送:受けた電話を別の電話機や担当者へ取次ぐ
- 外線の選択:複数の電話回線を用途に応じて使い分ける
なお、ここで説明した主装置と専用電話機をオフィスに設置する方式のほか、現在では主装置を自社に設置しない「クラウド型ビジネスフォン」もあります。従来型との違いについては、後ほど詳しく解説します。
ビジネスフォンでできること・主な機能
ビジネスフォンには、複数人で会社の電話対応を行うためのさまざまな機能があります。
代表的な機能は以下のとおりです。
| 機能 | できること |
|---|---|
| 発信・着信 | 会社の電話番号を使って電話をかけたり、受けたりする |
| 内線 | 社員同士で内線番号を使って通話する |
| 保留・転送 | 受けた電話を保留し、別の電話機や担当者へ取次ぐ |
| パーク保留 | 保留した電話を複数の電話機で共有し、別の電話機から応答する |
| 代表番号発信 | 複数の電話機から会社の代表番号を通知して発信する |
| ダイヤルイン | 部署や担当者ごとに電話番号を割り当て、直接着信させる |
| 自動音声応答(IVR) | 音声ガイダンスで用件を案内し、担当部署などへ電話を振り分ける |
| 通話録音 | 顧客や取引先との通話内容を録音する |
ビジネスフォンを導入するメリット
ビジネスフォンを導入する主なメリットは、次の3つです。
- 複数の電話を同時に受けられる
- 内線で社内通話ができる
- 保留・転送で担当者へスムーズに取次げる
複数人で電話を利用する会社では、家庭用電話にはないこれらの機能によって、電話対応を効率化できます。
複数の電話を同時に受けられる
ビジネスフォンでは、会社の代表番号に複数の着信があった場合でも、別々の電話機で対応できます。
たとえば、1人が顧客と通話している最中に別の電話がかかってきても、ほかの社員が別の電話機で応答できます。電話対応が多い会社や、複数人で代表電話を受けている会社に適しています。
※同時に通話できる数は、契約している回線数などによって異なります。
内線で社内通話ができる
ビジネスフォンでは、それぞれの電話機に設定された内線番号を使って、社員同士で通話できます。
同じオフィス内の別部署や離れた席の社員へ電話で連絡でき、内線通話には外線の通話料がかかりません。
保留・転送で担当者へスムーズに取次げる
顧客や取引先から受けた電話を保留し、別の電話機や担当者へ転送できます。
たとえば代表電話を受けた社員が、内線で担当者の在席状況を確認してから電話を転送するといった使い方ができます。担当者への取次ぎが多い会社では、電話対応をスムーズに行うために役立つ機能です。
ビジネスフォンのデメリット
従来型のビジネスフォンは複数人での電話対応に便利な一方、主装置や専用電話機などの設備が必要になるため、次のようなデメリットがあります。
- 主装置や専用電話機などの導入費用がかかる
- 設置・配線工事が必要になる
- 保守・メンテナンスが必要になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
主装置や専用電話機などの導入費用がかかる
従来型のビジネスフォンを導入するには、主装置や専用電話機などの機器を用意する必要があります。
利用人数が増えるほど必要な電話機の台数も増えるため、導入する規模によっては初期費用が大きくなる場合があります。また、機器の購入費用だけでなく、設置や配線などの工事費用も含めて検討する必要があります。
設置・配線工事が必要になる
主装置と専用電話機を使用する従来型のビジネスフォンでは、オフィス内への機器の設置や電話機までの配線工事が必要です。
新規導入だけでなく、オフィスの移転やレイアウト変更、電話機の増設などによって、追加の工事が必要になる場合もあります。そのため、導入時だけでなく、将来的な人員やオフィス環境の変化も考えておくことが大切です。
保守・メンテナンスが必要になる
主装置や専用電話機などの機器を長期間使用するためには、故障や不具合に備えた保守・メンテナンスも必要です。
保守契約を結ぶ場合はその費用が継続的に発生するため、ビジネスフォンを選ぶ際は、導入費用だけでなく運用開始後にかかる費用も含めて比較することが重要です。
ビジネスフォンの導入にかかる費用
ビジネスフォンを導入する際は、機器の購入費用だけでなく、設置工事や毎月の通信費、保守費用なども考える必要があります。
従来型のビジネスフォンで発生する主な費用は、以下のとおりです。
| 費用 | 主な内容 |
|---|---|
| 主装置 | 外線や内線を制御する機器の購入・リース費用 |
| 専用電話機 | 利用する台数分の電話機の購入・リース費用 |
| 設置・配線工事 | 主装置や電話機の設置、オフィス内の配線などにかかる費用 |
| 回線・通話料金 | 電話回線の基本料金や毎月の通話料金 |
| 保守・メンテナンス | 主装置や電話機の点検、故障時の対応などにかかる費用 |
購入とリースでは費用のかかり方が異なる
従来型のビジネスフォンを導入する方法には、機器を購入する方法とリースで利用する方法があります。
購入する場合
- 導入時にまとまった費用が必要
- 購入後は自社の資産として使用できる
- 長期間利用する場合は、リースより総額を抑えられることがある
リースする場合
- 導入時のまとまった支出を抑えやすい
- 毎月リース料金が発生する
- 契約期間や中途解約などの条件を確認する必要がある
どちらの場合も、機器の費用だけで判断せず、工事費や通信費、保守費用まで含めた総額で比較することが重要です。
ビジネスフォンには「従来型」と「クラウド型」がある
ここまで紹介してきたのは、主装置(PBX)と専用電話機をオフィスに設置するタイプのビジネスフォンです。現在では、これに加えて「クラウド型ビジネスフォン(クラウドPBX)」という選択肢もあります。
クラウド型では、従来オフィスに設置していたPBXの機能をクラウド上で提供します。そのため、自社に主装置を設置する必要がなく、スマートフォンやPCなどを電話端末として利用できます。
従来型とクラウド型の主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | 従来型ビジネスフォン | クラウド型ビジネスフォン |
|---|---|---|
| PBX | オフィスに主装置を設置 | クラウド上のPBXを利用 |
| 電話端末 | 専用電話機 | スマートフォン・PCなど |
| 設置・配線工事 | 必要 | 原則不要 |
| オフィス外での利用 | 基本的にオフィス内 | インターネット環境があれば利用可能 |
| 移転・レイアウト変更 | 機器の移設や配線工事が必要になる場合がある | 比較的対応しやすい |
| 初期費用 | 主装置・電話機・工事などの費用が必要 | 主装置・専用電話機が不要なため、機器・工事費用を抑えやすい |
従来型ビジネスフォン
従来型ビジネスフォンは、オフィス内に主装置を設置し、専用電話機を接続して利用する方式です。
複数の電話機で代表番号を共有したり、内線・保留・転送などを利用したりできます。
一方で、主装置や専用電話機の購入・リース、設置・配線工事などが必要になります。電話機の増設やオフィス移転、レイアウト変更の際に、追加の工事が必要になる場合もあります。
クラウド型ビジネスフォン
クラウド型ビジネスフォンは、PBXの機能をクラウド上で利用する電話システムです。「クラウドPBX」とも呼ばれます。
自社に主装置を設置する必要がなく、スマートフォンやPCなどを電話端末として利用できるため、オフィスだけでなく外出先やテレワーク中でも会社の電話番号を使った発着信が可能です。
また、主装置や専用電話機を用意する必要がないため、従来型と比べて導入時の機器や工事にかかる費用を抑えやすいという特徴があります。
クラウド型ビジネスフォンなら「Widefone」
「Widefone(ワイドフォン)」は、スマートフォンやPCで会社の電話番号を利用できるクラウド型ビジネスフォンです。
主装置や専用電話機をオフィスに設置する必要がなく、工事不要で導入できます。従来型のビジネスフォンを新たに設置する場合と比べて、スピーディーに手続きを進められる点も特長です。現在使用しているビジネスフォンからクラウド型への切り替えを検討している場合にも活用できます。
Widefoneでは、主に次のような使い方ができます。
- スマートフォン・PCで会社番号を発着信
- 03・06などの固定電話番号や050番号を利用
- 複数の社員で代表番号への着信に対応
- 社員同士の内線通話
- 自動音声案内(IVR)による着信の振り分け(オプション)
- 通話録音(オプション)
- 外出先やテレワーク中の電話対応
主装置・専用電話機・工事が不要
Widefoneはクラウド上のPBXを利用するため、オフィスに物理的な主装置を設置する必要がありません。スマートフォンやPCを電話端末として利用できるため、専用電話機を人数分用意する必要もなく、電話機の設置や配線工事なしで導入できます。
スマートフォンやPCで会社の電話番号を使える
専用アプリを利用することで、スマートフォンやPCから会社の電話番号で発着信できます。
オフィスのデスクに固定電話機を置かなくても、外出先や自宅などから会社の電話に対応できるため、営業担当者の外出が多い会社や、テレワークを導入している会社にも適しています。
必要な機能を追加できる
代表番号への着信や内線といった基本的な電話機能に加えて、電話対応に必要な機能を利用できます。
たとえば、問い合わせ内容に応じて着信先を振り分けるIVR(自動音声案内)や、顧客・取引先との通話内容を残す通話録音などを組み合わせることも可能です。
ビジネスフォンに関するよくある質問
ビジネスフォンの導入や利用について、よくある質問をまとめました。
ビジネスフォンと家庭用電話の違いは?
大きな違いは、複数人での電話対応を想定しているかどうかです。
ビジネスフォンでは、会社の代表番号を複数の電話機で共有し、複数の着信への対応や内線、保留・転送などを利用できます。
ビジネスフォンに主装置(PBX)は必ず必要ですか?
従来型のビジネスフォンでは、外線や内線を制御するための主装置(PBX、構内交換機とも呼ばれます)が必要です。一方、クラウド型ビジネスフォンではPBXの機能をクラウド上で利用するため、自社に物理的な主装置を設置する必要はありません。
スマートフォンをビジネスフォンとして使えますか?
クラウド型ビジネスフォンを利用すれば、スマートフォンを会社の電話端末として使用できます。
サービスによっては、スマートフォンから会社の固定電話番号で発着信したり、社員同士で内線通話をしたりすることも可能です。
ビジネスフォンの導入には工事が必要ですか?
従来型のビジネスフォンでは、主装置や専用電話機の設置、配線などの工事が必要です。
クラウド型ビジネスフォンの場合は物理的な主装置を設置しないため、工事不要で導入できるサービスもあります。
ビジネスフォンの耐用年数は何年ですか?
ビジネスフォンに使用する機器には、税務上の法定耐用年数が定められています。ただし、法定耐用年数と実際に機器を使用できる期間は同じではありません。
ビジネスフォンの耐用年数や寿命、買い替えを検討するタイミングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ビジネスフォンの耐用年数は何年?寿命・買い替え時期と交換の目安を解説
まとめ|ビジネスフォンは利用環境に合ったタイプを選ぼう
ビジネスフォンは、会社の代表番号を複数人で利用し、内線や保留・転送などを使って電話対応を効率化できる法人向けの電話システムです。
従来型のビジネスフォンは主装置や専用電話機、設置工事などが必要ですが、現在は主装置を自社に設置せず、スマートフォンやPCを電話端末として利用できるクラウド型ビジネスフォンも選択できます。
導入する際は、次のような点を確認して自社に合った方式を選びましょう。
- 電話を利用する人数や必要な同時通話数
- 内線・転送・IVR・通話録音など必要な機能
- 導入費用や毎月の運用費用
- オフィス以外でも電話を利用するか
- 今後の増員やオフィス移転の予定
主装置や専用電話機を設置せず、スマートフォンやPCで会社の電話番号を利用したい場合は、クラウド型ビジネスフォン「Widefone」も選択肢の一つです。
導入方法や料金についてのご相談、無料トライアルも承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。
※機能や価格は公開日時点の情報です
※価格は税抜表示です